丸い図形に囲まれている、私達の人生です。
朝一番には、丸く輝く太陽の光からエネルギーを得ることになります。
夜になれば、月が真っ暗闇をほのかに照らしてくれますよね。
このリズムは、この世に文明が発達していなかった頃から存在します。生きとし生けるものは、このリズムを大切に生きていたのです。
あまりに、情報過多になって、頭の中が一杯になるとつい忘れてしまいがちですが、当たり前のように受け取っている丸い恩恵を感じてみる時間を取ってみてはいかがでしょうか?
きっと、丸や円を意識するということ・・・それは、人間本来の正しいリズムを取り戻すことができるということなのです。
1 丸と丸いと球の形の意味
これは、その形状から、球体(立体)かもしくは粒状のものというものになります。また、「丸ごと・・」とよく言うように、全部とか完全という意味もあります。
さらに「丸く収める」「心を丸く・・」などのように、角がない状態を表します。
2 円という表現とその意味
円は、丸に対して平面的な円の形を表す意味があります。
また、「円満」という表現をするように、心穏やかな様子を表す形状とも言えます。
こちらは、円天井や円窓、そして円柱など、建物に使われる円を表すことが多いのも、一つの特徴です。
3 輪という形とその意味
輪というと何を思い浮かべますか?
車のタイヤかもしれませんし、自転車の車輪かもしれません。
または、相撲の土俵だったり・・
このかたちには、古よりの深い意味があるのです。それは。十字や卍字などと一緒に、呪術や宗教的な象徴とされていました。
車輪というものが発明される前にも、旧石器時代の洞窟にも描かれているのです。
ヨーロッパで出土された、新石器時代の女神像にも印されています。
日輪というものがありますが、この意味は、生命・宇宙・完全・光明・永遠・循環などの象徴になります。
インドやチベットのもので、鈴のついた輪や祈りや文の入った輪胴を回して、幸運を得るためのものが存在しています。
4 アクセサリーにある輪の持つ意味
私たちのそばにある、好みの上で身につけている輪があります。
指輪であり、ネックレスであり、ブレスレットになります。
4−1 指輪の意味
女性に限らない装飾品の代表は、指輪でしょう。
指にはめる輪っか・・・である装身具には、着飾るということもありますが、それ以上の意味があるのです。
古より使われていたのは、「魔除け」としての輪です。そして、結婚などの「契約」を表す輪でもあります。
また、指輪は「指環」というふうに表されることがあります。
「環」というものの意味にも違いがあります。
「環」には、循環や土星の環というように、動的な意味を持っていて、ぐるりと回るという意味を持っています。
これらの「指環」は、人と人とのつながりや、結びつきというイメージもあり、愛情のみならず「友情」や「絆」というものを表す円(縁)でもあるのです。
4−2 ネックレスの意味
胸元を飾るお洒落なアクセサリーですが、本来の意味を考えたことはありますか?
それは、ネックレスを身につけることであったり、プレゼントとしての意味であったり・・・
実は、アクセサリーの中でも最も古い歴史があるのです。それは、はるか石器時代まで遡ります。
石器時代の人々というのは、その日1日を生きていくのに必死な時代です。
生きていくために、命がけで自然と向き合い、狩りをし、海に出ました。
そこにあるのは、毎日が死と背中合わせということです。
そんな時代のネックレスのペンダントトップというのは、石・動物の牙・木の実・魚の骨でした。そこにある意味は、飢えをしのぐ食への強い願いが込められていました。
さらには、呪術的であり魔術的な目的でもつけていて、敵や病気から身を守るためのものであり、人間の力ではどうにもならない、自然災害から身を身を守るための願いがこもっていました。
さて、ネックレスをプレゼントする・・という意味は、また別に存在します。
輪っかになっているアクセサリーをプレゼントするということは、「相手を束縛したい」「独占したい」といった願望が込められています。
これは「手錠」から連想されているようですが、「相手に喜んでもらいたい」「二人の絆」「永遠」というロマンチックな願いくらいなものではないでしょうか?
5 曼荼羅にある美しさは円と丸にある
曼荼羅は美しいと感じるものです。
そして、そこには円が図として表されています。
しかし、円だから美しいかといえば、それだけではないのです。そこには、「上下左右対称」という共通点があります。
人は、左右対称なものを見ると美しいと感じ、良い気分になり、安定するのです。
例えば、こんな話があります。
美男美女の条件の一つは、顔の左右対称性が強いことなのです。そして、昔から、美男美女の顔の形は「卵形」と言われています。顔の造作の左右対称性だけでなく、その輪郭もさうう対称性であると、人の心は落ち着くのだということです。
曼荼羅を見て心が落ち着く・・・というのは、ここまでのことを見ていくと、なんとなく納得ができるのではないでしょうか?
6 まとめ
円と丸、そして輪という形状は、今ここで意識するよりも、ずーっと前に、それも石器時代から尊い形として、見られ、身につけられ、人の暮らしと共にありました。
この形を、現代人が見ても美しいと感じ、心落ち着くのは、古の人々のDNAが引き継がれているからなのかもしれません。
私たちは、美しく完全なる宇宙の中の地球に生まれました。
ですから、どの人も美しい存在になっているはずなのです。