女性が大活躍するようになってきています。パリッとスーツに身を包む女性は輝いています。しかし、その裏には何か頑張って無理をしているものもあることでしょう。
その過剰な「頑張り」と「忙しさ」が冷えているからだの状態を生み出し、何か満たされないイライラした気持ちに苛まれるの原因にもなりうるのです。
そして、月経困難症のような不快な症状が生み出されるきっかけにもなります。
しかし、改善していく方法は沢山あります。
今からでも遅くありません。日々のあなたをよく観察して、今の状態を少しずつ見直すことが「あなたのからだを可愛がる」ことになり、この先の一生のからだ作りにつながります。
そして、イライラしない笑顔の毎日を送ることができるのです。
1 女性の不調の原因
「冷えている」という状態そのものがあらゆる体調の不調を生み出しているという話は聞いたことがあるでしょう。
しかしながら「冷え」という状況は、すぐに現れるのではないのです。長い生活習慣の積み重ねなのです。
言い換えれば、あなたが現在様々な不調に悩まされているとしたら、それは生活習慣が生み出したものと言えます。
これは、薬をどんなに飲んでも治るものではありません。あなたのからだは薬でできてはいないですよね?
どうぞ日々の生活スタイルに気持ちを向けてみてください。
1-1 その不調、食べているものが原因
きっとほとんどの女性が、白くてフワフワしたものが好きでしょう。例えば、パン・ケーキ・バターと卵と砂糖がたっぷり入っているお菓子・・・
または、ケーキは太るから間食は果物にしているという方もいらっしゃいます。そして、ご飯を減らしてサラダをたっぷり食べることに切り替えている・・とか。
たまには良いのです。
世の中に溢れているこれらを完全にシャットアウトするのは、却ってストレスになり、食べる楽しみがなくなってしまうことになります。
ですから、改善策を知っておくことが必要なのです。
人間のからだを作るのに、食べ物は必要です。しかし、日常的に摂っている食べ物自体が「冷えを招く原因」となっていることもあります。
まずは、冷えない食事を知るところから始めてみましょう。
1-1-1 陽性の食品をたくさん取る
「冷えるからだ」にある方は、「陰性食品」は控えめにすることをお勧めします。「陽性食品」を意識して摂取していきましょう。最初に、陰性と陽性の食品の見分け方です。
① 色 黒・赤・だいだいなどの暖色系の食品は、「陽性」になります。逆に、青・緑・白などの寒色系の食品は陰性になります。
例をあげれば、肉や魚は赤いので、陽性。ゴマでいうならば、黒ごまは陽性が強くなります。
色白さんのように見えて、土の中に埋まって黒く出てくる根菜類は陽性です。色白のきゅうりやレタス、もやしは陰性になります。
そして、牛乳・豆腐・パン・白砂糖といった白いものは陰性になります。
② しまっているか、しまっていないか
水分が少なく、「しまっているもの」は陽性になります。例えば蕎麦がこれになります。
そして、柔らかくて水分をたっぷり含んでいるうどんは、陰性ということになります。乳製品でいうと、水分の多い牛乳が陰性なのに対して、水分を取り除いたチーズは陽性となります。
③ 産地はどこか?
熱帯地方の方たちは、からだから熱を放出することでからだの維持ができています。
ということは、からだを冷やす食べ物が必要なのです。ですから、冷えのある方は、熱帯地方の食材を摂取すると陰性に偏りがちになります。
例を挙げると、バナナ・マンゴー・パイナップル・トマト・きゅうり。そして、暑い国に欠かせない香辛料とコーヒー・カレーなどのスパイスの多い食品です。
④ 塩がきいているか?
からだを温める作用の代表に「塩」があります。日本に古くから重宝されてる、味噌・醤油・梅干し・漬物・干物です。塩気の多い食品は、陽性になります。
寒い地方の方は、塩気の強いものを多くとるというのをご存知でしょうか?「塩分」をたくさん摂ることで、からだを温めてきたのです。
塩の摂り方と選び方については、改めてお伝えしていきます。
1-1-2 必見!陰性を陽性に変える方法
ここまでで、陽性のものを多くとることが、冷えの解消につながるとお伝えしてきましたが、陰性の食品を陽性に変換させるワザがあるのです。
下記のような方法があります。
・熱を加えるということ(炒める・煮る)
・塩を加える(漬物にする・塩を振って食べる)
コーヒーも、体を温める作用をもたらすシナモンを適量に使うことで、冷やしの作用が緩和されるのです。
1-2 出していますか?
健康なカラダにするには、綺麗な血液が体内を巡っていることが必要になります。これが、あらゆる不調や病気を解決する方法になるのです。
しかし・・・現代人は血液が汚れる一方の方が多いのです。それは「出すものを出していない」ということが原因にあります。
世の中に氾濫するあらゆる情報は「良いものを入れる」というところにフォーカスしています。しかし、入れる・補う前に出すことが大切なのです。
体を冷やす原因は、血の汚れや過剰な水分にあります。こうしたものをどんどん流していくからだ作りが必要です。排泄機能には、便や尿。そして、汗や呼吸があります。
下記にそれぞれの機能を改善するポイントをまとめてみました。
1-2-1 排泄を促す方法
① 入浴 まずは、排泄機能の集中する部位を温めることが必須です。その方法としては、入浴です。
そして、入浴後にはちょっと冷たいな・・と感じても冷水を足にかけてから上がるという方法を試してみてください。
冷水でキュッとしまった体表がじんわり温まってくるのを感じていただけます。
② 「出す」食材
・緑黄色全般(胃腸を浄化し。整腸作用と共に便秘の改善になる)
・もやし(食物繊維が多く排便を促す)
・きのこ類(食物繊維が多く排便を促す)
・黒豆(からだ温め作用が強い)
・発酵食品(整腸作用が強く、排便を促す)
③ 息からも老廃物を出す
からだの老廃物を出しているのは、尿と便そして汗だけではありません。
呼吸からも老廃物が出ているのです。これが一番出るのが、朝の8時から昼の12時までの時間帯となります。
1-2-2 吐き出すための心地よい呼吸法
ここで朝の5分くらいの呼吸法をお勧めします。
まず、口からゆっくり体内の空気が全部出てしまうイメージを持ちながら細く長く吐き出してみましょう。
次に鼻からゆっくり吸い込んでいきます。あなたのお腹が徐々に大きくなるくらいに数えてみましょう。
これを5回ほど繰り返してみます。
体内の老廃物が出ていくだけでなく、続けていくうちに自律神経のバランスが整い、ストレスに屈しない脳を導き出します。そして、溜め込んでいるマイナスの感情さえも吐き出されるのです。
また、日常的によく笑うということも大切です。体熱が高まり呼気の量が増えますので、老廃物の排出量が自然に増えていきます。
また、笑いの効用は脳から「βーエンドルフィン」という脳内ホルモンが分泌され、自律神経のバランスを整えることにつながります。
1-3 意外に水分取りすぎ
いつもバッグの中にペットボトルが入っていたり、ということはありませんか?
溢れる情報の中に「血液をサラサラにするため、たくさんのお水を取りましょう」ということがあります。しかし、野菜・果物などが大好きな女性は、意外と男性よりも多くの水分を摂取しています。
水分は、私たちが生きていく上で必要不可欠なものなのですが、摂りすぎにになれば却って「毒」にもなりうるのです。
植物でさえも、水分をやりすぎてしまえば根腐れを起こします。人間も水分過剰になれば様々な不調と結びつくのです。この状況を漢方では「水毒」とも言います。
水分を取る時は、からだが欲しているかどうかを聞いてみながら、少しずつ取ってみるよう気にかけてみてください。
1-4 お腹に手を当ててみる
お腹に手を当ててみてください。冷たくはないですか?
女性特有のトラブルを抱えている方に共通する状態は「お腹が冷えている」ということです。特におへそから下が冷たくなっているのです。上半身に比べて、下半身が太っている。足が度々浮腫むという方もこの「お腹が冷えている」状態なのです。
冷えているところに不調が現れるわけですから、このような症状があると婦人科系の病気が起りやすいということになります。
前述した通りに、食事を意識するとともに貼るタイプのカイロや湯たんぽなども活用してみることもお勧めします。暑い夏場は、薄手の腹巻一枚をプラズするだけでかなり違います。
2 症状別の温め作戦!
今を生きる女性にとって気になる症状とその解決策がここにあります。
「困ったわ・・・」そのように感じましたら、参考にしてみてください。
2-1 月経痛(生理痛)・PMS(月経前症候群)
生理痛もPMSも下半身の冷えから起こります。冷えによって卵巣への血行が悪くなると。卵巣で生産される女性ホルモンの産生が良くない状況になるのです。
卵巣だけでなく、子宮も冷えによって機能が良くない状態になります。そのため月経不順や子宮筋腫などの婦人科系のトラブルが起こるのです。
2-1-1 月経痛への対策
① 腹巻必須です。今は、とてもおしゃれでかさばらない腹巻がたくさんあります。活用しない手はありません。
ものによっては、カイロが入るポケットの付いたものもあります。季節によっては、レッグウォーマーも活用してみましょう。
② 前述した食生活の見直しとともに、保温効果の高いしょうが湯を取り入れてみてください。
2-1-2 しょうが湯の作り方
親指ぐらいの根生姜をすりおろし、湯飲みに入れます。熱湯を注ぎ、黒糖を少し入れて軽く甘味をつけます。
お菓子を食べなくても大丈夫なくらいに心が満たされます。
2-2 頭痛・頭重
女性にこの症状の方が多いのは、男性よりも体内の水分が多いからなのです。
漢方では、水が原因になっているものを「水毒」と言いますが、肩こり・めまい・頭痛・のぼせ・動悸などを引き起こします。
これには、からだを温めて水分を出していくことが必要です。
2-2-1 頭痛・頭重への対策
からだの末端を温めることで、ぐっと体液の循環が良くなります。
次の手浴を行ってみましょう。
1、42℃くらいの少し熱いかなと思うくらいのお湯と冷水を張った洗面器を用意します。
2、初めにお湯に手首から先を3分間つけます。次に冷水を張った洗面器に10秒つけます。
これを交互に3~5回ほどやってみましょう。からだも心も温かかくなるのを感じます。
2-3 冷え性
「冷え性です」という女性は少なくありません。冬は、眠れないほどに手足が冷たく、毎年しもやけができる方さえいます。
「冷えこそ万病の元です」
今は、目立った不調がなくても、放っておかず大事にしてあげましょう。
2-3-1冷え性の対策
① 食生活の改善とともに、特に体温を上げるためのものを摂取しましょう。
例えば、前述したしょうが湯もぜひ取り入れてください。そして、塩・味噌・醤油・漬物など塩気のあるものを取ります。
朝の一杯のお味噌汁は、からだの内側からパワーをみなぎらせてくれます。
② お風呂に、ほんの一つかみ自然塩をプラスしてみましょう。とても温まります。
2-4 慢性疲労
慢性疲労症候群という症状の方が増えています。これも、原因は冷えから起こるものです。そして、体温低下が起きな原因です。
朝から午前中にかけて調子が悪い・冷房にあたるとだるい・疲れやすくだるさが抜けないのが症状です。体温の低下により、血流が悪くなり体内の細胞に栄養と酸素が行きどどきづらくなり、老廃物も溜まってしまうのです。
ですから、温め作戦が一番なのです。
2-4-1 慢性疲労の対策
これまでの食事と入浴方法に加えて、足していくと良い食品があります。
ネギ・ニラ・ニンニク・タマネギなどアリウム属の野菜です。これらの野菜には、硫化アリルや疲労回復に効果があるビラミンB1が含まれます。手軽に手に入るお野菜ですので、積極的に取り入れてみましょう。
3 まとめ
女性の永遠の悩み「冷え」です。
これだけ・・・のように感じますが、あらゆる不調を引き起こす原因は「これこそ」なのです。そして、この「冷え」は日々のちょっとした心がけで、ゆっくり改善に向けていくことができます。
本当の病気を招いてしまう前に、今から始めましょう。そして、イライラしなくなった、笑顔が美しい女性になりましょう。