瞑想は、「無の意識」だとか「何も考えないこと」と説明されてきました。しかし、瞑想はある程度の時間「心穏やかに保つこと」なのです。
基本的には、1つのこと(言葉やシンボル、または呼吸などの動作)によって意識を集中することが、雑念を払うこととなるのです。
そういう時間を1日の中に少しでも持ってみることが、どんな状況下でもブレない自分を育むことになるのです。
忙しい現代人です、しかし・・・だからこそ瞑想の時間をとった方が良いのです。
1 瞑想から何が得られるの?
瞑想について、少し理解を深めるには、メリットを知っていたいものです。これは、各々の取り組み方や個人差があるところであります。
最終的には、時間はかかるかもしれませんが、最終的に感情のバランスが大きく発達したあなたになっていくということがあるのです。感情のバランスとは、精神分析学的に言えば、「自我(エゴ)を持つことが比較的少ないということなのです。
このようになった自分を想像してみてください。より成熟した一人の人間になっていくような気はしないでしょうか?
具体的には以下のようなことになってきます。
1−1 瞑想がもたらす利点
瞑想とは、定期的に行うことによって、心が研ぎ澄まされ、感受性がになっていくものです。加えて集中力が高まるので、それまでよりも短い時間で、しかも楽な気分で、仕事や作業が達成できるようになります。
1960年代以降、瞑想は純粋に物理的レベルで数多くの科学研究の対象になってきました。
それらの研究成果の中からのメリットのうち、血圧を下げる・ある種の痛みを和らげる・睡眠ホルモンでもあるメラトニンを増やす・ストレスを和らげるといったことは証明されています。
他にも、タバコや麻薬を止める助けになることさえもわかっています。利点として、次のようにまとめてみました。
・自信と自己抑制
・集中力と効果的な作業能力
・怒りや被害妄想などネガティブ感情を解消する能力
・不眠や高血圧の緩和
・身体の姿勢改善
・人間関係の向上
2 こんな人も瞑想をしていた!
スティーブ・ジョブズの存在を知らない方はいないでしょう。その彼が瞑想を常に行っていたのも有名な話です。
彼が行い始めたのは19歳の頃でした。インドで瞑想と出会ったことがきっかけだったと言います。それからは毎日欠かさずに瞑想を行っており、ジョブズと瞑想は、切っても切れないものであったようです。
さて、「瞑想が創造性を高めるていける可能性がある。」と聞くと疑う方もいるでしょう。しかし、ジョブズの瞑想の効果は、伝記『スティーブ・ジョブズ』の中で語られています。
瞑想を行うと、自分の騒がしかった心が落ち着き、心に余裕が出来て、今までに見えなかったさまざまな小さなことが見えるようになります。最終的に、自分の本能が花開くのだといいます。
現在ではグーグルやGM、フォード、そしてゴールドマン・サックスまでもが、企業内で瞑想プログラムを導入しています。世界的に有名な企業が取り入れるほどに、瞑想の効果が大きいのということが示されています。
どうでしょう。ここまでで是非取り入れたくなってきたのではないでしょうか?
3 瞑想の2タイプ
瞑想するのに、必ず目をつむらなければならないとか、あぐらを組んで座らなければならないといったものではありません。
瞑想法とは、非常に範囲が広いので、それぞれ個人の環境にあった方法が良いのです。
しかし、大きく分けると基本的には、「内向」と「拡張」の2タイプになります。
3−1 内向とは
伝統的ヨーガの瞑想法です。言葉や音節(マントラ)、音、イメージ、あるいは自分の呼吸に意識を集中します。
意識を自分の中に向け、心の働きを見つめることによって心を鎮めるのです。これは、緊張をほぐすのに大きな効果があります。
3−2 拡張とは
禅師が行う瞑想法になるのが拡張型です。周りで起こる出来事に注意を払うのもです。そうすることで、自分の中の内なる観察者が発達するので、周りのことに気づくと同時にそこから離れることもできるのです。
これは、内向より難しい方法ですが、身につけると大きな自由が得られると言われています。
4 瞑想と呼吸
瞑想法は、インドの導師の数だけあるといいます。どれを選ぶかは個人に任されますが、「正しい呼吸」は重要です。
それは、多くの人にとって呼吸のコントロールが瞑想状態への最も簡単な入り口だからなのです。呼吸に意識を集中すると、肉体に意識が向き外の世界と遮断することができるのです。
4−1 呼吸の基礎
知っておきたい、いくつかのルールがあります。
○ 呼吸することを忘れないでください。ごく当然のことのようですが、何かに集中すると息を止めてしまう人がいます。自分の呼吸を観察し、どんな風に呼吸しているか感じてみましょう。
○ 特に指示がない時は、鼻で呼吸します。
○ 寛いだ気分で呼吸します。はじめは、ゆったりとした一定のペースを保ちます。全身の緊張が解けてきたらさらに自然で抑えた呼吸をします。
○ 肩で呼吸しないようにします。瞑想が深くなるほど、呼吸は静かにリズミカルになります。
5 忙しいあなた向けの瞑想
「待つ」ということがとかく難しい現代人です。この「待つ」時間を瞑想の時間に当ててしまうのも良いでしょう。
瞑想はいつでもどこでも実践できるのです。特に怒りっぽく、イライラしていると感じる時には是非取り組んでみてください。
5−1 長い満員電車の中での瞑想
1. 座って、または立って、視線はほんの少し下げます。
2. 息を深く吸い、口から吐きます。息を吐きながら、唇と顎、肩の力を抜きます。緊張が滑るように口や指先、足の裏から出て行くのを感じてください。
3. これを数回繰り返します。
5−2 ランチタイム瞑想
この方法は、小さな泉か池があることが理想的です。そして、15分間何者にも邪魔をされない時間を確保してください。
① 脊柱を伸ばして、正しい姿勢で座ります。両足の裏全体を地面につけて、両目は閉じるか、うごっく雲や流れる水、太陽の光など、自分に合ったものを見ます。
② 肩とのどを柔らかくして、呼吸を意識してください。軽やかで心地よい呼吸を感じましょう。
③ 午前中に悩まされていた出来事があるのなら、その事柄を前面に持ってきます。このことが風に乗ってどこかに飛んで行ってしまうとイメージしてください。消え去ってしまったら、休息しましょう。準備ができたら、通常の意識に戻ります。
6 まとめ
瞑想は、リラックスして精神統一することができ、心を落ち着かせる完璧な方法です。しかも1日のうちいつでもどこでも実践できます。
とりわけ忙しいであろうあなたには、簡単に実践できる2つをご紹介しました。
この瞑想を通して、あなたらしさを取り戻してください。
ポジティブなエネルギーにのって、素晴らしい毎日を送ることができますように。