イライラするとき・・なんだか忙しない気持ちのときに、大好きな香りを嗅ぐと気持ちが落ち着くという経験がある方もいらっしゃるでしょう。
特に女性は月経の周期に合わせて、イライラする感情が現れる方も少なくはありません。そんなとき、アロマセラピー(精油)を活用することをおすすめします。そしてこれは、効果的に私たちの心をサポートしてくれます。
女性のからだはバイオリズムがはっきりしていますから、その時々に好きな香りが違う・・・というのが、女性特有のものです。
ということは、たとえアロマの知識がなくても、あなたを支えてくれる香りは、からだがちゃんと教えてくれるのです。
思わず反応してしまう香りというものがあるでしょう。その反応してしまう感覚に従ってみることが良いのです。イライラを含めた心とからだの不快感の解消になります。
ここでは、イライラを軽減させ、より快適な毎日を送るための効果的なアロマの使い方について詳しくご紹介します。是非とも参考にしてみてください。
1 イライラを引き起こしている要因
1−1 女性のバイオリズム
まず、イライラの原因として考えられる一つはこちらです。
一般に、PMS(月経前症候群)と言われています。
女性のからだのバイオリズムから考えると、ホルモンのバランスがきっかけになっています。おおよそ排卵後に黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量の増加によって不安定な心とからだの状態になる方もいます。
しかしながら、黄体ホルモンの分泌は、妊娠するにあたって、よりベストな環境を体内で作るためには、必要不可欠なホルモンです。
このような環境と変化が、定期的にが体の中で起きているのだ、ということをやんわりと受け止めてあげられると、イライラの出現する時期の気持ちが変わるでしょう。
1−2 女性のライフスタイル
女性の活躍が増していく一方で、バランスを崩しがちになってきている現状がありまます。そのような生活の中で、毎月の月経が重い方は、月経中も調子が優れないため、一ヶ月のうちの半分をなんとなく不快という気持ちで過ごす方もいます。
女性を取り巻く環境もありますが、自らが引き寄せている要因もあります。
❶ ストレス ハードワークに於ける緊張 家庭内外での複雑な状況
❷ 食事スタイル カフェイン・タバコ・お酒などの刺激性のある嗜好品の多量摂取
❸ 免疫力 風邪やあらゆる病気又は蓄積した心と体の疲れ 睡眠不足
❹ 性質 責任感が強く、頑張り屋の方
上記4項目を眺めてみて、ご自分を振り返ってみるのはいかがでしょうか?
ただ・・・ご自分を責めるのではなく、今ある現状を受け入れ認めてみましょう。そこから、できることは何?どうなりたい?と自問自答してみるのです。
2 侮れない!アロマセラピーでのセルフケア
イライラする気持ちの解消する術として、様々なものが挙げられますが、ここではアロマセラピー(芳香療法)を活用させていきましょう。
知ることや学ぶことで、手軽に扱うことのできる大いに役立つツールになることは間違いありません。
心地よい香りを嗅ぐと、気分の改善になることは、すでに体感されているでしょう。香りは、感情との結びつきの強いものになります。
鼻から入った香りの情報は、感情や欲求を司る大脳辺縁系に届きます。ここは、自律神経やホルモン、免疫を調整する役割があります。
したがって、香りを嗅ぐということは、ストレスを和らげ、自律神経の乱れを整えていくのです。
アロマセラピーは、精油の精油を体内に取り込むことによって、からだの不調箇所の改善にも役立ちます。
2−1 月経1週間前からのケアと役立つ香り
この時期になると、香りの好みが変化してきます。からだが変わってきているのだということを受け止められるでしょう。
あなたのからだが欲する香りを選ぶことから始まります。
2−1−1 精油を2本セレクトしてみましょう!
イランイラン・クラリセージ・サイプレス・カモミールローマン・ジャスミン・真性ラベンダー
ローズ・グレープフルーツ・オレンジ
[イランイラン]
甘くエキゾチックな香りです。心の内側から解される感覚をもたらします。
リラックスしても良い状況なのに、どこかで自分を受け入れられない時に、穏やかに受けいれられる寛容な気落ちにさせてくれます。
[クラリセージ]
月経前のホルモンバランスの乱れが生じていると感じる時に調整してくれる、女性向きの精油のひとつになります。
精神的な不安感があり、戸惑っている時の冷静さをもたらてくれます。
[サイプレス]
和名「イトスギ」。松のようなスーッとしたグリーン調の香りが特徴です。感情の起伏の激しくなっている時に、そっと嗅いでみると穏やかな気持ちを取り戻している・・という導きをもたらしてくれる香りです。
心拍と呼吸頻度を落ち着かせて、呼吸が深くなるのを感じるでしょう。
[カモミールローマン]
甘さと酸味が感じられるため「リンゴのような香り」とよく表現されます。
悲しみなどの精神的ダメージの大きいときにサポートしてくれます。また、痛みがある月経困難を和らげてくれる働きがあります。
[ジャスミン]
何か満たされない・・・そのような感覚のあるときや気持ちが沈んで仕方のない時にほんの1滴が、前向きに過ごしていけるような気持ちになるよう働きかけてくれます。
多幸感をもたらす(エンケファリンやドーパミン)の分泌を促してくれます。
濃厚な力強い甘さが「精油の王様」と称されます。
[ラベンダー]
心・体・感情のすべてのバランスをとってくれる万能な精油です。
痛みを取る・自律神経のバランスをとる・安らぎを与えるなど、様々なシーンで役立つ精油になります。「レスキューアロマ」という形で使用される、万能な精油です。
[ローズ]
気品溢れる香りが「精油の女王」と言われています。
あらゆるネガティブな状況から救ってくれる香りです。脳の下垂体や視床下部に働きかける香りが、ホルモンバランスを整えます。女性の一生を通じて、いつも味方でいてくれる「愛」をもたらす精油です。
[グレープフルーツ]
果実そのままのすっきりした香りです。気持ちが沈んでいる時に、明るく照らし気分転換を導きます。ストレスによって、過剰に甘いものを摂取してしまいそうな時に、穏やかにサポートしてくれます。
[オレンジ]
完璧主義で頑張り屋のあなたの心に爽やかな甘さをもたらしてくれます。
緊張感から、なんとなく眠れない・・・そういう時に安眠を促します。
また、体内の循環をよくする精油が、快活なあなたをゆっくりと導きます。
❤️あなたのセレクトした精油は、あなたの心と体をベストな状況に導くサポートをしてくれます。ご自身で選んだ精油を信頼しましょう。そして、委ねてみましょう。
2−1−2 精油の使い方
○ 芳香を楽しむ
巷ではデュフーザーなどが沢山並んでいますが、すぐに用意できなくても大丈夫です。
マグカップや耐熱性のある容器に熱いお湯を入れて、そこに好きな精油を合わせて2〜3滴落としてみましょう。
湯気とともに、空間に香りが心地よく広がっていき、あなたがより過ごしやすい空間が生まれます。
○ 芳香浴を楽しむ
精油を入浴剤として使うこともできます。ただし、油は水と親和性がありませんので、精油を直接浴槽に落とすことはおすすめできません。
下記の方法で、バスソルトを作ってみることをおすすめします。
[1回分バスソルトの作り方]
① 粗塩または岩塩30gに合わせて5〜6滴の精油を落とします。
② 塩と精油が馴染むようにかく拌しましたら出来上がりです。
その日のspecialなバスソルトとしてご利用ください。
塩とプラスすることで、さらに温まる入浴剤が出来上がります。
2−2 月経中のケア
この時期は、とても心身ともにデリケートになっています。優しく丁寧にケアをしてあげましょう。
○ 腹部と腰部のトリートメント
お顔のケアはしても、お腹と腰のケアは日常に取り入れていますか?
[1週間分BODYトリートメントオイルの作り方]
用意するもの:精油、キャリアオイル30cc(トリートメントするためにベースになるオイルになります。ホホバオイル・オリーブオイル・ライスオイルなどが良いでしょう。)
① ゼラニウム・ラベンダー・サイプレス・カモミールローマン・オレンジから2種類セレクトしてください。
② キャリアオイル30ccに10滴分を落とします。容器をよく振れば出来上がりです。
使用するときは、手のひらでオイルを温めるようにして、腹部と腰部をトリートメントしてあげてください。こういう時だからこそ、あなたの手のぬくもりを体の内側に伝えてあげてみましょう。
心の中で「いつも、ありがとう・・・」と唱えながら。お手当とはそういうものなのです。
2−3 月経ではなくてもイライラする!そんな時のアロマ
ストレスフルな環境の中ですから、時と場合によっては、月経の周期に関係なくイライラしたり悲しくなったりすることもあると思います。
そのような時に時に役立つ精油を幾つか挙げてみました。
・呼吸が浅いな・・と感じるイライラの時 フランキンセンス・サイプレス・パイン
・涙が出そうな切ない気分のイライラの時 ベルガモット・ネロリ・プチグレン
・自分を肯定できないイライラの時 ローズ・ジャスミン
・スカッとしたい気持ちのイライラの時 レモン・グレープフルーツ・ライム
人は、それぞれ個体差がありますし、置かれている環境も違いますので、すべてが当てはまるとは言い切れません。
しかし、自分をサポートするお守りのような存在を探すように試してみてはいかがでしょうか。
注意! 妊娠の可能性のある方は、精油のご利用は控えてください。危険を伴うことがあります。
3 まとめ
イライラすることで、うまくいくものも、そうではなくなってしまうことがあります。イライラしている自分のことは、少なからず好きにはなれないでしょう。
そんなとき・・辛いとき・・・香りがそっと味方して助けてくれます。そこにはジャッジはありません。そして、その香りを選ぶのはあなたです。自分と選んだ香りを信頼して、委ねてみてください。