空模様と同じように心模様というものがあります。
お天気のように、コロコロ変わるものでもあります。
なんとなく頷けたりしませんか?
さて、心の状態はからだの状態と直結しているというのはご存知でしょうか・・・
意外な臓器と繋がっていることに驚かれるかもしれません。
そして、あなたが、自分のからだの声を聴きたいと思うきっかけになるでしょう。
1 内臓の心
近頃のあなたの心模様はどうですか?
瞬間的に「イラっ!」としたりすることはありませんか?そのイライラは、実は外に原因があるのではなく、内側に大きな原因があるのです。
それでは心のありようや感情が、どのように身体に現れるのでしょうか?
東洋医学では感情と内臓には密接な関係があると考えられています。 喜・怒・憂・思・悲・驚・恐とおもに7種類の感情があります。
それがさまざまな出来事に遭遇する時に「突然」、 あるいは「強烈」に、 または「長期に及ぶ感情刺激」があると、生理的な適応範囲を超え、 耐えられなくなり内臓が悲鳴をあげます。
この悲鳴が、サインとして心に現れるのです。
2 肝臓の心
空気が春めいてくる頃に、世の中にはマスクで口と鼻を覆う方が増えてきます。
そうです!花粉症です。
このマスクまみれの人の様子を見ると、心模様が自ずと見えてくるわけです。
春先は肝臓の働きが低下します。その理由は、秋口から冬にかけて、溜め込んで解消されていない怒りやイライラが、からだに溜まっているからなのです。
怒りがたまったカラダは、気の状態で言うと、逆三角形の状態になります。
この状態では、気は上へ上へと上昇するので、いつも肩が上がってしまいます。そこから、いかり肩の姿勢になるのです。
また、目の疲れも肝臓の疲れと言われています。 肝臓は、普段は「沈黙の臓器」と言われているように、ものいわない臓器ですので傷んでいるかどうかわかりずらいのですが、目に不調があるときは、気が上に上がっているのだと気にかけてみてください。
そして、怒りの感情の処理はできているかをからだの声に耳を傾けてみては如何でしょう。
2−1 肝臓とその心のケア
肝臓が弱ると、少しの刺激で涙が出やすくなったり、爪がもろくなったりします。
また、眉間のシワとして表面化します。眉間のシワは不機嫌顔の象徴です。定着させないためには、日常のストレスのケアにくわえて暴飲暴食を避け、肝臓への負担を減らすことが大切です。
2−1−1 食事から見直す肝臓のケア
肝臓は解毒や代謝を促すために、酵素を作ります。この酵素を作り出すために必要なのがタンパク質になります。
からだに取り入れられたタンパク質は、胃や腸でアミノ酸に分解されて肝臓に運ばれ、肝臓で再びからだを構成するためのタンパク質に変化するのです。
タンパク質不足を避けるためには、消化吸収のよい良質なタンパク質を適度に摂ることが大切です。例を挙げると次のようなものになります。
大豆や大豆加工品(豆腐、納豆、みそなど)、玄米、ごまなどの植物性タンパク質、魚介類などの動物性タンパク質です。
これらの食品は、気持ちを安定させて、イライラする感情をコントロールする神経伝達物質のセロトニンを生成するものとも一致しています。
2−1−2 アロマセラピーを利用する肝臓のケア
アロマセラピーは、民間療法の一つとなりますが、その作用はかなり大きいものがあります。
メンタルケアのみならず、からだそのものにしっかりと作用する素晴らしい自然の恵みです。
肝臓のケアに役立つ精油として、手に入りやすい3つをご紹介します。
ローズマリー
古くから民間薬として使われていたハーブです。神経過敏で、些細なことにイライラする方の気持ちを良い方向に上昇させる作用があります。肝臓や胆嚢機能の働きをよくする作用もあります。血液の流れを良くし、浄化作用があります。
ペパーミント
心身を強壮し、リフレッシュさせます。滞った血液や老廃物を促し、肝臓の働きをよくする作用があります。胃腸の働きを活発にし消化を助け、吐き気を抑える作用もあります。
レモン
さわやかな香りが心身をリフレッシュさせます。脂の多い物を摂った時に、消化を助けて肝臓の働きを良くします。免疫機能のUPや、心身ともに健康を増進させる働きがあります。
2−1−3 肝臓とその心をケアする色
肝臓とその心をケアする色もあります。五行論の色の中にそれがあります。
緑(木性・青々した色)は、肝臓(陰)・胆のう(陽)に作用する色です。肝臓の毒素を排出し、気持ちが落ち着き、リラックスを促します。
怒りは肝臓に影響します。怒りの気持ちを静め、からだをクールダウンさせる作用もあります。
色の活用の仕方ですが、ゆったりと眺めるだけでも効果があります。
少しの時間が持てるならば、ちょっと緑を眺めにお散歩をしてみることもオススメです。
もしくは、身に着けるということもお勧めします。洋服・アクセサリーなどでも良いでしょう。
また、眼の疲れも肝臓の疲れと直結していることを前述しました。緑を見ると眼にいい・・と言うことを聞いたことがあると思いますが、こういうところからも来ているのだ、ということがわかります。
3 まとめ
「イライラ」という感情があるときに、その目立った症状をなんとかしようとしてしまいがちです。
しかし、内臓と心が直結しているので、心のケア=内臓のケアをする必要があるということです。特に肝臓は「沈黙の臓器」とも言われます。
なんかおかしいと感じた時には、すでに何かの疾患になっている・・・ということもあります。
心とからだ・・・バランスを保っていることが大切です。