雨季が過ぎた途端にやってくるのが、暑いギラギラした夏です。
夏の暑さの中で、なんとなく調子が良くないと思うことはあるでしょう。夏バテなのだろうかと思いつつも、それが、ちょっとした疲労なのか、それとも大きく崩してしまう可能性のあるものなのか・・不安に感じることもあるでしょう。
ぜひ、自分のカラダに耳を傾けて、把握してみましょう。そして、あなたのからだの理解を深めましょう。
1 生活習慣のサインチェックをしてみましょう
□ 普段は、外にいることが多い。
□ 冷房の効いた部屋にほとんどいる。
□ 飲み物は、いつも冷たいものに手が出る。
□ 冷たいものばかり食べている。
□ しっかり睡眠が取れていない。
□ 寝るときは、エアコンをつけっぱなしになっている。
いくつ当てはまりましたか?生活習慣に偏りがあるほど、この「夏バテ」に陥りやすいのです。
今、気付いたあなたは、もう大丈夫です。一気に全てを改善することは、かえってストレスになってしまいますから、できるところから始めてみましょう。
2 夏バテの症状のこと
「夏バテ」というのは、病気の名前ではないのです。夏の過ごし方の中で引き起こされてしまった結果の体調不良です。
亜熱帯化していると言われる、高温多湿の夏になる日本です。通常通りに過ごしていたとしても、多くのエネルギーが必要になるのです。
3 吐き気の原因
冷たいものをとにかく、たくさん摂取してしまいがちです。胃酸が薄まり、消化機能が、ぐっと下がるのです。そうなると、結果的に、胃腸の働きを低下させ、食欲不振に繋がってしまうのです。
暑い日に惹かれるのは、きっと冷たいものでしょう。しかし、ちょっと我慢して常温の飲み物を取り入れてみてください。その他にも、吐き気を引き起こす原因と症状があります。
3−1 頭痛を伴う場合
吐き気のみならず、だるさや息苦しさを伴うことがあるでしょう。実は、夏バテの典型的な症状の一つでもあるのですが、軽い熱中症の可能性もあります。高温多湿の中で、大量の汗をかいたことによって、体内のミネラルバランスが崩れているのです。
3−1−1 頭痛を伴う場合の対処法
- 体液中のナトリウム(塩分)も不足しています。水分補給は、スポーツドリンクや経口補水液を飲んでください。
- 睡眠不足は大敵です。暑さで眠れない・・・という状態を解消していきましょう。例えば、水枕に氷を入れて、頭部を冷やすだけでも随分と楽になるものです。
3−2 腹痛を伴う場合
先にもありますが、暑ければ、どうしても摂りたくなる冷たいものです。しかし、どのような環境下で、冷たいものを摂ったかによっても、随分違ってきます。
例えば、この二つです。
- エアコンで冷えたからだに、冷たい飲み物で消化器の働きが低下してしまったケース。
- 働きが悪くなってきているのに、夏バテ防止と考えて、スタミナ食をたくさん食べてしまったケース。
冷えているとこで、更に冷たいものを摂って、追い打ちをかけてしまうことは、からだに大きなダメージがあります。
また、働きの悪い胃腸にスタミナ食を入れることは、消化に大きな負担がかかります。辛いものをたくさん摂取した場合は、腸内を傷つけてしまう恐れもあるのです。
3−2−1 腹痛を伴う場合の対処法
エアコンは、直接風が当たらないように調節しましょう。熱帯夜の場合は、寝不足にならないようにタイマーを設定しておくことも大事です。最近では、おしゃれな腹巻もあります。また、レッグウォーマーで足首を冷やさないようにするだけでも、随分と違います。
4 夏バテしたからだをメンテナンスするケア
辛いからだは、放置せずに、丁寧にケアをしてあげたいものです。このケアによって、回復する時間も随分と早くなってきます。
4−1 消化の良い食べ物を取り入れる
- 胃への負担が少ない
- 消化吸収を妨げる食物繊維が少ない
- 胃に滞留する時間が短い
細かく刻んだものや・柔らかく煮込まれてあるもの・油分がないものもこの条件を満たしてくる食事になります。以下に、具体的な回復食を挙げてみます。
4−1−1 回復食メニュー①
やっと食べたいと思えるようになってきた時は・・・次のものは如何でしょう?
- すりおろしりんご
- おかゆ
- 煮込んだうどん
- にゅう麺
りんごの中にある、ペクチンという成分は、整腸作用がある優れものです。
冷えを感じる時には、熱湯に溶かした葛粉にすりおろしりんごを加えても、美味しくいただけます。
おかゆは、水分も多いので、負担をかけずに消化が可能になります。温かい麺類のうどんやそうめんも消化しやすい回復食となります。
4−1−2 回復食メニュー②
すこーし力が出てきたかな?と思えるからだになってきた時には、次のものをおすすめします。
- 人参やジャガイモを使った野菜スープ
- 豆腐と大根のお味噌汁
- 卵雑炊
- バナナ
スープやお味噌汁は、柔らかい野菜が手軽に摂取できるメニューです。簡単に手早くできるのはメリットです。卵は冷蔵庫に必ずいる食材のひとつです。栄養価と消化の良い優れものです。かゆに卵を入れた、卵粥もいいでしょう。バナナは、腸内環境を整える働きも持っています。
4−2 食べ方も工夫してみましょう
□ 沢山の食べ物を一気に胃に運ばないようにする。
□ 少量ずつ数回に分けて食べるようにする。
□ きちんと咀嚼する。
□ 飲むのも食べるのもゆっくりと。
4−3 夏バテの救世主
いつでも最高の働きをしてくれる、日本の伝統的な食材があります。
それは「梅干し」です。
梅干しは、不足しがちな塩分の補給、疲労回復、食欲増進をすべて行ってくれるのです。夏バテを感じる・・・時には、梅干しを舐めてみると良いでしょう。復活も早くなります。
5 まとめ
暑さと仲良くすると、とても楽しい夏を送ることができますが、ちょっと崩してしまうと、回復に時間がかかるのです。
その手当を、薬のみで行ってしまうと、同じ不調を繰り返してしまいます。根本的な習慣の見直しや、自分でできる手当法を知ってくと、あらゆるケースにも応用できることがお分かりいただけることと思います。